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新たな仕組みで、地域のスポーツや文化の未来を育む 高浜町総合型クラブ HIGH-BEACH(ハイビーチ)

 

 

 

 “老若男女問わず幅広い世代で、スポーツや文化活動に気軽に参加できる活動”を目指し、2020年9月に設立、10月からスタートした高浜町総合型クラブ HIGH-BEACH(ハイビーチ)をご存知でしょうか?

 

 

 

 

近年、日本のスポーツ環境を取り巻く問題は深刻になっています。その要因としては、屋内外での子どもの遊び場の減少、少子高齢化、専門知識を持つ指導員や後継者不足、部活員の人数減少によりチーム競技開催が困難なこと、運動する子しない子の二極化などが挙げられています。

 

HIGH-BEACHはこの地域課題を解決するため、高浜町の有志が集まり設立されました。

今回は、全国的な地域の課題とともに、HIGH-BEACHの活動内容、設立の背景などお伝えします!

 

 


 

 

高浜町総合型クラブ HIGH-BEACH(ハイビーチ)創設の想い 

〜高浜の子ども達に、スポーツをどう残すか?〜

 

 

HIGH-BEACHの会長で、ラグビー、タグラグビーの指導者でもある、上山幸治さんに、総合型クラブ設立に至ったきっかけをお聞きしました。

 

 

上山会長:

「子ども達がスポーツや文化を続けられる環境を残してあげたい。地域総合型クラブのシステムだとそれが可能ではないかと思い、本格的に設立ました。」

 

上山会長のその想いの背景には、専門的な指導者不足により廃部なった学校の部活動や地域クラブや、2人しか新入部員が入らなかった近隣の高校ラグビー部など、現場の危機感を目の当たりにしてきたリアルな現実があることを教えてくださいました。

 

ラグビーで例えると、スポ少や地域クラブで小学生からラグビーをしていても、中学校で部活動がなく、続けたくても選択できない現実がるそうです。なので、HIGH-BEACHでは、指導の空白期間の部分を担い、子ども達が好きなスポーツを中、高、大学と続けられる環境を担うことも目的の1つとしてしています。

 

では、すでにある部活動や、スポーツ少年団と、HIGH-BEACHとの違いは何なのでしょうか。

 

 

 

まず1つ目は、【多様な種目】に参加できること。9種目(2021年3月11日現在)の好きな教室に参加でき、スポーツだけでなく英会話や文化など、子どもが好きなことを色々試せる環境があるということ。

 

2つ目は、講師が【有資格者、経験者または専門家】であるため、基礎を身につけることができる。また、上山会長は「楽しさだけでなく、講師がこれまで挫折した経験なども子ども達に伝えて、失敗してもいいから、物事に挑戦する大切さを知ってもらいたいです。」と、どの分野にも役立てる学び場であることを目指されています。

 

そして3つ目は、【地域で連携して作り上げる組織】であること。先進地である福井県鯖江市では、すでに講師の雇用も生まれているそうです。

 

 

「子ども達が大きくなった時に、自分の経験やスキルを活かせる場所がHIGH-BEACHで、指導者として高浜に戻ってきて地域に還元できる仕組みができていたら嬉しいですね。」と上山会長は話してくださいました。

 

現在、大会出場などは視野に入れず、勝ち負けより運動の基礎や楽しさを伝える事に重きを置き、中高大、社会人になってもスポーツを続けられるきっかけとなるべく活動されています。

 

 

上山会長:

「今後の理想や展開については、まだ始まったばかりで課題は色々ありますが、地域、学校や他団体と連携していきたいですね。色んな意味で、HIGH-BEACHが核というか間に入って、後継者育成やスキルUPをして、学校や他団体が出来ないことを、HIGH-BEACHで穴埋めできたら良いと思っています。」

 

 


 

 

こんな事が体験できる!

HIGH-BEACHの種目や、講師の想い

 

 

 

①サーフィン

〜サーフィンの楽しさを伝えたい〜 

 

 

講師のターボーさん:

「自分が小さい時、サーフィンを教えてくれる人がいなかった。小学生からサーフィンを学べたらいいなと思い、講師として参加しました。波に乗る楽しさを知る”きっかけ作り”が担えたらと思います。」

 

 

講師の松岡さん:

「理想だけど、サーフトリップ、サーフキャンプに子ども達と出かけたい。波に乗るだけが全てじゃない、旅とか通じて、知らない人に会ったり学びになる事も伝えていきたい。」

 

講師のみなさんは共通して、「楽しい。逆に楽しませてもらえている!」と子ども達と同じように、楽しくサーフィンの指導に取り組んでおられました。

 

 

 

 

 

②ラグビー

〜チームトークで”自分で決める”をサポート〜

 

 

 

講師の松岡成祐さん:

「テーマはコミュニケーションと自分で考えるということ。あぁしようぜ、こうしようぜ、と考えて発言するチームトークに力を入れています。スポーツの楽しさと、頑張ることの両方を教えて、子ども達が成長している姿を見られたら嬉しいです。」

 

ニカッと子ども達に笑顔を見せる反面、時には厳しい表情で指導する、HIGH-BEACH創設メンバーでもある松岡成祐さん。創設について、「一人じゃ無理でした。このメンバーだからできたこと。始動して手応えがある。高浜のために、展開していきたい」と話してくださいました。

 

 

 

 

 

③野球・ソフトボール

〜スポーツの種類や所属の枠を超えて、繋がれる場所へ〜

 

 

講師の今井さん:

「HIGH-BEACHの特徴は、だれでもどの種目にでも行きたい時に参加できるということ。野球では、自分の経験や学年、希望に応じてコース分けをして活動しているので、低学年や初心者でも気軽に参加できる。楽しさを経験することで、野球人口、高浜のスポーツ人口増加に繋がれば良いですね。野球は小学生で週に1回1時間、中学生でも週に2回だけの活動です。また、他団体さんの活動もあるので場所も限られている。その限られた環境の中で、楽しみに参加してくれている子ども達のために、最大限の効果が生まれるような活動にしたい。HIGH-BEACH全体として、今やっている活動に改良を重ねながら、継続できる方法を模索して行きたいです。」

 

 

 

 

 

④陸上

〜走ることが好きになってほしい〜

 

 

 

講師の大西さん:

「なぜこの練習をするのか、どこを鍛えるかを意識してトレーニングする、しないで大きな差が出る。でも、まずは走ることが好きになってほしい。人づくりやコミュニケーションを通じて中学・高校でも楽しくて陸上を始めました!となれば嬉しいです。」

 

マラソン競技・元オリンピック強化指定選手でもある大西さんは、プロフェッショナルな指導も実施する反面、楽しさにも重きを置く指導をされています。HIGH-BEACH本来の目的である、幅広い世代の方に参加してもらいたいと、今後の展開もお話してくださいました。

 

 

 

 

 

⑤ e-スポーツ

〜時間を決めて、堂々とゲームを楽しめる場所〜

 

 

 

講師の冨田さん:

「ゲームってこそっと家で親の目を盗んでやってるものってイメージだと思うんですが、今はTVや世界で流れているメジャーな文化になりつつあります。HIGH-BEACHでは、もちろん時間を決めたり、勉強もした上で、『時間を決めて、堂々とゲームを楽しめる場』を提供できたらと思いました。僕も親の立場として、家で引きこもってゲームされるよりは、現場で目に見える形で遊んでくれてる方が安心する部分もあると考えています。講師としても、<危険なところに行かないように、(アクセス先の)場所の管理>をしています。もうちょっと上手くなりたい、こんな風にしたい、と言う子ども達のために、将来は大会開催や、次のステップの段階を上げる情報の場を作って上げるお手伝いがしたいですね。」

 

 

 

 

 

⑥スケートボード

〜横乗りの楽しみ方とカルチャーを知ってもらう場に〜

 

 

 

「横乗りの楽しさを多くの人に知ってもらいたいという思いから仲間と始めたスケートボードパーク。レッスンでは安全面に配慮し、プロテクターなどを装備の上、行っています。パーク内のアイテムは初心者からでも初めやすく、段階を踏んでレベルアップできるような仕様になっており、試行錯誤しながら仲間たちと手作りで作り上げています。一人でも多くの人にスケートボードの楽しさと自由に創造していくカルチャーを知ってほしい。その思いを原点にHIGH-BEACHでも活動しています。」

 

 

 

 

 

⑦英会話・ヨガ

〜 グローバルスキルと多様性を学ぶ場に 〜

 

講師の浅野さん:

「創設のきっかけは、高浜の若者の熱意ある夢を支援してあげたいと思いました。また、HIGH-BEACHではスポーツだけでなく文化的な部分も提供できるようにしたい。例えば英会話は、コミュニケーションを行うための1つのツールと捉えています。子ども達には、グローバルスキルと多様性を学ぶ場として活用してもらいたいですね。」

 

浅野さんは地元出身でありながら、ドイツからのUターン移住者でもあります。「現在、HIGH-BEACHは町民だけで立ち上げて、年間述べ約1500人以上の利用があります。今後も、町民のスポーツや文化の選択肢を増やし、心身の健康を育むことに貢献できたらと思います。」と、お話してくださいました。

 

 

 

 

⑨バスケットボール

〜バスケがやりたい!という声に応えたい〜

 

 

講師の安藤さん:

「学校の働き方改革が行われ、先生にとってもちろん良い部分もありますが、全体的に部活動の時間が少なくなる事で、子ども達の体力低下は課題となっています。実際に、やる気がある子がいるのに、場所の提供ができなくて…そんな時、HIGH-BEACHの活動に声をかけてもらいました。HIGH-BEACHでは、普段部活動で出来ないことをしています。例えばシュート300本とか、ドリブルの基礎的なことなど。子ども達も学ぶ姿勢があるため、こちらも力が入ります。今後は、教え子達が講師として来てくれたり、老若男女問わず、バスケがやりたい!という人が関われる場所になると嬉しいです。」

 

 自身が中学校の教諭でもある安藤さん。熱い想いを話してくださいました。

 

 


 

 

新たな仕組みで、地域のスポーツや文化の未来を育む。高浜町総合型クラブHIGH-BEACH

 

日本のスポーツ環境や文化、地域の課題を取り巻く問題を背景に、子ども達のために、地域のために、それぞれのスポーツを愛する講師陣が熱い気持ちを持って設立されたHIGH-BEACH。

 

それぞれの教室でまだまだ課題はあるものの、目標は“老若男女問わず幅広い世代で、スポーツや文化活動に気軽に参加できる活動”になること。

 

今後の展開がとっても楽しみですね!

 

 

各教室へのご参加やスケジュール確認は、HPからお申込みいただけます。

https://www.takahama-hb.com

 

こんな活動を一緒にしたい、HIGH-BEACHに参加したい!と興味を持ってくださった方は、ぜひ、お気軽にトライしてみてくださいね。

 

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